あずさ@訪問記

山梨県在住。歴史好き、縄文好き、山梨・信州の特色ある博物館、美術館を紹介しています。公…

あずさ@訪問記

山梨県在住。歴史好き、縄文好き、山梨・信州の特色ある博物館、美術館を紹介しています。公開中のnote記事170本。私大文学部卒(歴史分野)。山梨郷土研究会会員。地域の埋もれた歴史や意外なつながりを調べています。ヘッダ画像は教科書で有名な京戸川扇状地

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【芸術の森公園】バラ園を見に行く(2024.5.18)

はじめに  山梨県立美術館などがある芸術の森公園では、園内のバラ園が見頃を迎えています。開花時期は昨年よりやや遅れ大型連休後になりましたが、満開を迎え家族連れやご近所なのか散歩の方などが訪れていました。  また、山梨県立美術館では特別展「ベル・エポック-美しき時代」(2024.4.20~6.16)を開催中です。  昨年のバラ園の模様はこちらをご覧ください。 バラ園  バラ園は1090平方メートルの広さに48種類およそ1300本のバラが植えられています。美術館の正面を通

    • 【南アルプス市ふるさと文化伝承館】テーマ展「身だしなみの民具展」を見に行く

      はじめに  南アルプス市ふるさと文化伝承館については、前回、常設展示の内容を紹介しました。今回は、同時に開催していた「身だしなみの民具展」(2024.1.26~4.17)を紹介いたします。  この展示は明治から昭和時代に使われた身だしなみに関する民具を紹介しています。また、展示スペースを共用している常設展示の民俗資料も併せて紹介いたします。(続きましたが、これでひとまず終わりです。)  常設展示(考古関係、水との闘い)の模様はこちらをご覧ください。 身だしなみの民具展

      • 【南アルプス市ふるさと文化伝承館】縄文から水との闘いまで「にしごおり」の歴史資料館

        はじめに  これまで、南アルプス市ふるさと文化伝承館についてはミニ企画「鋳物師屋遺跡 全点公開」の機会にて紹介いたしました。  紹介しきなかった、常設展示の縄文時代から中世の考古、水害や干ばつといった地域と水の関わりについて紹介いたします。(ずっと後回しにしておりました。スミマセン。)  「重要文化財鋳物師屋遺跡出土品 205点全点特別公開」の模様はこちらをご覧ください。 常設展示  常設展示は、「足下に眠る 旧石器~縄文」(2階展示室)、「足下に眠る 弥生~中世」「

        • 【笛吹市青楓美術館】ぶどう畑の中の最古の美術館(9) 市が統合計画を白紙撤回

          はじめに  ぶどう畑の中の最古の美術館こと笛吹市青楓美術館については、2025年度までに笛吹市内の春日居郷土館・小川正子記念館への統廃合が計画されていました。その件について、美術館の存続を願う立場から以前note記事にして紹介しました。  その後、署名運動の広がりを受け、市は統合計画をいったん白紙に戻すことを表明しました。本稿では、白紙撤回までの経過と今後の懸念点をまとめます。 統合計画は白紙となる  美術館存続のための署名運動の広がりを受けて、昨年(2023年)の12

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        【芸術の森公園】バラ園を見に行く(2024.5.18)

          【井戸尻考古館】春の縄文体験レポ(2024.5.5)

          はじめに  富士見町の井戸尻考古館では、こどもの日恒例の春の縄文体験が行われました。  今年も5月5日は晴天に恵まれ、昨年より多くの人が考古館を訪れて思い思いに縄文文化を楽しんでいるようでした。  トップ画像のセメダインと石は穴あけ中に割れてしまった飾り玉です。思わぬアクシデントもイベントにはつきもの。そんな縄文体験イベントの様子を紹介いたします。  昨年の縄文体験イベントの模様はこちらをご覧ください。 思わぬ人出の多さ  新型コロナの感染症対策も5類へ移行し早1年、

          【井戸尻考古館】春の縄文体験レポ(2024.5.5)

          【井戸尻考古館】建館50年の日、トークイベント(2024.4.30)

          はじめに  富士見町の井戸尻考古館がこの地に建設され50周年を迎えました。  井戸尻考古館では、建館50周年記念ミニ企画展示「井戸尻考古館ができるまで」(2024.4.30~6.30)を開催しています。  50周年の当日である4月30日には記念トークイベントが行われました。  大型連休の谷間の夜ですが、当時高校生として発掘調査に参加し、その後長野県考古界でも著名な研究者になられた高見俊樹氏、三上徹也氏からお話を伺うものです。  建館50周年記念ミニ企画展示はこちらをご覧く

          【井戸尻考古館】建館50年の日、トークイベント(2024.4.30)

          【井戸尻考古館】建館50周年「井戸尻考古館ができるまで」を見に行く

          はじめに  富士見町の井戸尻考古館がこの地に建設され50周年を迎えました。  井戸尻考古館では、建館50周年記念ミニ企画展示「井戸尻考古館ができるまで」(2024.4.30~6.30)を開催しています。  井戸尻考古館建設に伴う曽利遺跡の発掘調査(第3次~第5次)について当時の写真、資料、発掘された遺物を紹介する展示となっています。  有名な土器たちは登場しますが、今回は発掘調査の様子にスポットを当てる少し趣の異なる展示になっています。 建館50年  井戸尻考古館では「

          【井戸尻考古館】建館50周年「井戸尻考古館ができるまで」を見に行く

          【やまなしプラザ】上映会「フジヤマコットントン」を見に行く

          はじめに  山梨の映画館事情は非常に脆弱です。昨年の暮れより甲府市内に映画館は一軒もありません。常設の映画館は郊外型シネコンでイオンモール(昭和町)の東宝シネマのみです。  そんな事情で映画「フジヤマコットントン」は地元出身の監督作品にもかかわらず、単館系ドキュメンタリー作品のため東宝シネマにはかかりません。単館系の作品を見たい場合は、都内まで行くしかないのですが、本作品の地元上映会が計画され「やまなしプラザ」の「オープンスクエア」で行われると聞いたので足を運びました。

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          【アトリエアッシュカ】「能登半島地震チャリティー展」を見に行く

          はじめに  甲府市の旧甲州街道の近く「柳小路」という昭和時代の香りを残す横丁の飲食店街があります。その奥に一昨年オープンしたギャラリースペースがアトリエアッシュカです。  以前紹介したアーティスト・イン・レジデンス「AIRY」の代表坂本氏から案内をいただきアトリエアッシュカの「NOTO AGAIN 能登半島地震被災地復旧・復興チャリティー展」(2024.5.3~6、5.10~12)に足を運びました。 柳小路  柳小路は飲食店を中心に最盛期には35店舗が軒を連ねました。ピ

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          【歌舞伎文化公園】團十郎家の紋にちなむぼたん園(2024.4.27)

          はじめに  甲府盆地を望む市川三郷町の三珠地区は、市川團十郎家(堀越家)発祥の地であり、先代團十郎が熱心に携わって開園した歌舞伎文化公園があります。  團十郎家の紋(替紋)である牡丹にちなみ、園内にはぼたん園があり4月下旬に見頃を迎えます。  訪問時は、すでに見頃を過ぎていましたが、それでも色とりどりに花が残っていました。以前記事で紹介したのは猛暑の時期でした。すっかり雑草に覆われていたぼたん園でしたので、今回は咲いている牡丹の様子を紹介いたします。  團十郎家発祥の地で

          【歌舞伎文化公園】團十郎家の紋にちなむぼたん園(2024.4.27)

          【山梨県立考古博物館】春季企画展「一の沢遺跡出土品展」を見に行く

          はじめに  一の沢遺跡は縄文時代中期を主体とする集落遺跡で、山梨を代表する遺跡のひとつです。本年は一の沢遺跡が国の重要文化財に指定されてより25年となります。  山梨県立考古博物館では、春季企画展「重要文化財指定25周年記念 一の沢遺跡出土品展」(2024.4.20~6.16)を開催し、出土資料の持つ意味や魅力を再確認しようとするものです。一の沢遺跡の重要文化財全176点が一堂に展示されるのは初めての機会となります。 重要文化財指定25周年記念 一の沢遺跡出土品展  一

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          【山梨県立博物館】企画展「富士川水運の300年」を見に行く

          はじめに  山梨県立博物館では企画展「富士川水運の300年」(2024.3.16~5.6)を開催しています。  江戸、明治、大正時代にかけて、300年に渡り富士川水運は山梨の物流を担いました。とくに江戸時代は年貢米を江戸まで輸送せねばならず、物流の拠点として設置された3か所の河岸(鰍沢、黒沢、青柳)は大いに栄えました。とくに規模の大きかった「鰍沢」は葛飾北斎《冨嶽三十六景》や落語の演目などにも名を残しています。 富士川水運の300年  企画展「富士川水運の300年」(2

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          【勝沼の甚六桜】散り始めたスイッチバック駅の跡の桜(2024.4.13)

          はじめに  JR中央本線の勝沼ぶどう郷駅の甚六桜は、かつてのスイッチバックの引き込み線跡を中心におよそ1000本の桜が植えられた県内有数の桜の名所です。  大日影トンネル遊歩道の通行再開を聞き、4月の初めに訪れた時は、まだ2分咲き程度でした。夕刻でしたが再び近くまで来たついでに覗いてみましたが、こんどは満開を過ぎ風に吹かれ散り始めていました。なかなか思うようにはいかないものです。  昨年の模様はこちらをご覧ください。 甚六桜(再掲)  この桜並木は甚六桜と呼ばれていま

          【勝沼の甚六桜】散り始めたスイッチバック駅の跡の桜(2024.4.13)

          【岩下温泉旧館】明治の半地下浴室と山梨最古の温泉

          はじめに  山梨市に所在する岩下温泉は山梨最古の温泉と伝わる28度の冷泉(霊泉)があります。また旧館といわれている建物は1875年(明治8年)頃の建築で、2016年(平成28年)に登録有形文化財に登録されています。浴室は明治大正時代の温泉に見られる半地下の造りとなっており、立ち寄り湯として気軽に入ることができます。 岩下古墳群  岩下温泉は、山梨市(上岩下地区)に位置しますが、笛吹市春日居町(下岩下地区)とのほぼ境のため、最寄り駅はJR春日居町駅になります。周辺は岩下古

          【岩下温泉旧館】明治の半地下浴室と山梨最古の温泉

          【釈迦堂遺跡博物館】桃と桜、満開の饗宴(2024.4.6)

          はじめに  今年も、釈迦堂遺跡博物館と隣接する農園にて桃と桜の花見が楽しめました。  釈迦堂遺跡博物館周辺は、扇状地の斜面を利用した桃畑が広がっている地域です。桃が開花すると辺りは濃いピンク色に染まります。  今年は桜の開花が遅れており、そのため後から咲く桃と開花時期が重なり、桃と桜がほぼ同時に満開を迎えました。見下ろす盆地もあちこちに桃や桜で濃いや薄いのピンク色が目に入ります。  昨年の模様はこちらをご覧ください。  開催中の企画展「Jomon Collection-

          【釈迦堂遺跡博物館】桃と桜、満開の饗宴(2024.4.6)

          【わに塚の桜】ライトアップ、韮崎の一本桜(2024.4.4)

          はじめに  山梨の桜の名所のひとつとしてわに塚の桜があります。韮崎市の山間部の小さな塚にそびえる樹齢約330年のエドヒガンザクラです。  本年の開花はソメイヨシノ同様に遅れていましたが、満開の時期を迎え連日ライトアップされていると聞き、夕方から足を運びました。  昨年の模様(昼間)はこちらをご覧ください。 わに塚(再掲)  わに塚は韮崎の山間部である神山町にあります。2015年(平成27年)にノーベル賞を受賞した大村智博士の生家に近く、韮崎大村美術館も近くにあります。

          【わに塚の桜】ライトアップ、韮崎の一本桜(2024.4.4)